ツブヤキ(2017/7/14):
ひさびさに将棋が、一般の人々の間で大きな話題になる現象をもたらした、藤井聡太四段。
一時代を築きそうな新棋士――しかも、とびきり――が出現したことや、むかしは横にいなかったAI棋士との関わり(いまや「斜め上」にいる感じか)など、思うことはいろいろあるのだが、その辺りはまた後日。
ここでは短く、上の現象にともなうもう一つの華々しいデビュー、すなわち「ひふみん」こと加藤一二三・九段の一般テレビ界デビューについて書きたい。
こういう妙な報道視点はなかったようだが、二人の年齢差は62年7ヶ月ほどであり、あの「昭和」時代より半年も長い!
生年をちょっとスライドさせて考えれば、二人の対局は、大正生まれと平成生まれが対等にぶつかっているようなすごいものだったのである。
テレビに続けて顔が映る、藤井四段に「大人の落ち着き」を感じ、加藤九段に「童心」を感じるたび、私は「昭和って、わりと短かったんだな」という、思いがけぬ感想をいだいた。
誰かにおやつの話を振られたとき、あれほど熱くなる77歳男性はめったにいませんよ。加藤九段は、板チョコの「重ね食い」を今もやっているのだろうか?
早食い競争ならわかるけど、時間的余裕が十分あるなかでのあの食べ方は、常人にはちょっと理解できない。
名前が「一二三」であれば、誰もが「ひふみん」というかわいいニックネームを人々から頂戴できるわけではなく、そこには理由があるのだ。
加藤九段は、今月からなんと「ワタナベエンターテイメント」入りしたそうである。この前ふれた、ブルゾンちえみの、後輩タレントということに一応なろう。
レジェンドであると共に超有望新人。すごい。
私はつねづね、加藤さんの段位は「九段」でなく、加藤「一二三九段」という、他の棋士がとうていそこへ登れない段位だと思っていたが、それが証明されつつある。
画面にその人がいるだけで、全体が何だか明るくなる「華」のある人物というのがいる。さまざまな(非将棋系)テレビ人に混じっての最近の出演で、加藤九段はまさにそうした一人だと実感した。
問答無用で、周囲をにこやかにさせてしまうオーラ。着飾った若い女子アナ以上に、映ると何だかおめでたい感じがするのは、この人が元旦生まれであることと関係あるだろうか。
将棋番組で見るところでは、レジェンドながら加藤九段は、適切なツッコミを入れる誰かが横にいると、どんどん陽気に、極上の笑顔になり、魅力を増す人である。
米長邦雄・永世棋聖とのやりとりなど最高だったが、たとえば若い女流棋士との組み合わせでも、「先生、だめですよぉ!」(わりと無遠慮な指摘)⇒満面の笑顔、加藤ワールド全開といったシーンを、何度か見た。
先日の、藤井四段に関係したテレビ出演では、そうした魅力はまだまだ発揮されていなかったと思う。
加藤九段は、「食」に関する特殊なウンチクのおしゃべりでも、視聴者を引きつけることができる人である(かなり編集は必要でしょうが)。
お笑い系女性タレントなどには、先生がすぐ打ち解けられるタイプの人物がいると思うので、そんな取りあわせでの食レポなども見てみたい。
「ひふみ&ちえみ」の、ふくよかコンビなんか絵的にいいかも。
ツブヤキ(2017/5/16):
迷惑メールが、明らかに同じ出どころ(送り元アドレスは個々変えられている)から、毎日、多量に送られてくる。フィルタで一括カットできないよう工夫されているもの。
これが土日や祝日には、ぴたりと止まる。
送信している誰かは、休みの日にはしっかり休んでリフレッシュし、月曜になると「さあ営業日だ。仕事、仕事」という感じで、迷惑メールを送っているのかと思うと腹が立つ。
もっとも、世にはそんな反感のかいかたがあるのかと、自動送信で土日も追加で送られても困るのだが。
ツブヤキ(2017/3/13):
「ブルゾンちえみ」というお笑いタレントが、いま巷で人気のよう。上からな語り方で、二人の男と独特のパフォーマンスをする。
これまで無かったスタイルだな、と思うと同時に、全体的な「絵づら」に、どこかなつかしい感じもあるぞ、何だっけと考えていて、思い当たった。
水戸黄門だ。
両側に背の高い男がいて、それを従えるように、中央に小柄な偉い人が立っている。そして、「あなたたち、こうでなければいけません」みたいな訓戒を言う。
黄門様は一件落着したあと、快活に「かっかっか」と笑うが、ブルゾンちえみは不敵な笑みで静かにエンディングするところは違っている。
まあ、元々、ぜんぜん同じでないけれども……。
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