Site title 1

今回の激論のテーマは

アナウンサー こんばんは、「朝まで激論・ミスファイア」の時間です。
 放送999回目を迎えた今回、熱く激論していただくテーマはこれです。

「地球の上空で、UFOが発見されたのと、サンタが発見されたのとでは、どちらが大きな驚きか?」

 司会は、ジャーナリストの原田一郎さんです。原田さん、よろしくお願いいたします。
 今回の放送は、日の出まで参ります。

原田 よろしくお願いします。
 それでは、まず三田さんからご意見をうかがいましょう。これ、どちらが驚きだと思われます?
三田 ありえないのは、サンタの方でしょう。
 広い宇宙のどこかに生物がいて、我々のように他の星へ飛ぼうとするのは十分考えられますが、トナカイに引きずられて、空をシャンシャン飛ぶじいさんがいるとは思えません。
 そんなことが起きるなら、まずトナカイが単独でそこらを飛びまわってるのを見かけますよ。ソリと太ったじいさんを引っぱって飛ぶ以前に。
原田 なるほど。
三田 だいたい、背中があんなツルンとしたトナカイが空を飛べたら、ペガサスの立場はどうなるんです?
 彼ら背中にでっかい翼が生えてて、歩くときなんか重くてかなわんですよ。
原田
 ふむ。
三田 飛ぶために仕方ないと思うから、じゃまだけど横っちょの翼をがまんしてるわけでしょ?
 トナカイみたいにツルンとしたのが、太ったじいさんまで引いて飛べちゃうなら、こんなもの取ってくれって話ですよ。「翼をあげます」っていう歌を作っちゃいますよ、ペガサスが。
原田 なるほど、わかりました。(反対側のテーブルを向く)
 勇峰さんは、どちらが驚きだと思います?
勇峰 UFOってのは、未確認飛行物体って名前どおり、だ~れも、いることを確認していないわけです。
 一方、ああいう白ひげのじいさんなら、もともと地上にたくさんいるわけですよ。サンタの服だって、どこでだって簡単に手に入るし。
原田 ふむ
勇峰 そういうじいさんが、羊の皮をかぶった狼のように、トナカイに見せかけた小型飛行機で飛ぶということは、十分にありえます。
 目立ちたがり屋で、金持ちで、命知らずのじいさんがいれば、そのくらいやらかしますよ。
三田 お話の途中恐縮だが、サンタの存在が根本的にあやしいのは、ソリに乗ってることなんです。
 地から浮いて移動しようってのに、なぜソリなんだ。いかにも、作りごとっぽいね。
勇峰
 あなた、飛行機に乗ったことないんですか? 離陸と着陸のときには、下に車輪がいるでしょ?
 あのソリは、離着陸のときに必要なんです。むしろあの姿は、非常に理にかなっているといえる。
原田 なるほど。
勇峰 UFOのほうがサンタより、ずっと矛盾的です。
 UFOというのは、未確認飛行物体の略語です。発見したら、もう確認済みなんだから、UFOの発見てのは論理的矛盾なんだ。
 サンタが発見されたとしても、こういう不合理はありません。
三田 あほらしい。子供のファンタジー世界以外に、サンタなんて実在しませんよ。
勇峰 そりゃ、三田さんの自己否定だ。UFOこそ実在しないよ。
三田 だったら、いま誰がしゃべったんだ?
原田 (机につっ伏している) 今回の激論は、聞けば聞くほど、実にくだらないテーマだな、むにゃむにゃ。
朝までおやすみ。
途奈海 あ、始まって数分で、司会がもう寝てる……。(オレ、まだぜんぜん話してないぞ。無礼にも、名前は何度も呼び捨てにされたけど。
 「トナカイみたいにツルン」のとき、みながいっせいにオレを見たのが、特に不愉快だ)

戻る