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ときどきジャンボじゃない宝くじ

(「これぞ初夢」と、新年早々に夢を提供している「年始ドリームジャンボ宝くじ」。結果の発表が主催者からなされる)

主催者 それでは発表いたします。
買った人 一等、たのんまっせえ!(ドキドキ)
主催者 恒例の年始ドリームジャンボ宝くじ。みなさん、今回は……

 ドロドロドロドロ(ドラムロールの音)

 ……親の総取りです!
買った人 なんだってえ?
主催者 宝くじ券の裏に、虫めがねで見るとよく読める小さな字で書いてありますように、ごくたまに、こういうことがあります。
買った人 どこどこ?(券を差し出す)
主催者
 ここです。下のふちのとこです。
買った人 うわーん、これ、模様じゃないの?
主催者 いえ、ものすごく法律的に吟味された日本語です。
 ご存じのように、昔から賭け事の世界には、ルーレットのポケット「0」「00」しかり、チンチロリンの「六」しかり、おいちょかぶのクッピン・シッピンしかり、「親の総取り」というのがたまにございます。
 そうした伝統的な習わしによりまして、今回は親の一人勝ちで、当選者はありませ~ん。
 すっきり。
買った人 すっきりじゃねえよ!(怒って、ジャンボに暴れる人々)

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